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メリットとデメリットを知って、上手にコンテナラウンドユース

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リサーチ&コンサルティングユニット2
ゼネラルマネージャー

金澤 匡晃

日通総研ニュースレター ろじたす 第9回ー①(2016年1月18日号)

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【Logistics Report】メリットとデメリットを知って、上手にコンテナラウンドユース

皆さんは「コンテナラウンドユース(CRU)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?物流業界以外の方にはあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、この言葉について説明するには、まず一般的な海上コンテナ輸送の流れからお話ししなければなりません。

海上コンテナを利用した輸送では、港湾のコンテナヤード(CY)と荷主工場や倉庫などとの間で必ず陸上輸送が発生しますが、輸入荷主の拠点まで陸送されて中身を取り出した後の空コンテナは、いったんCYまで再び陸送で戻されます。
したがって、輸出荷主はCYから自社の拠点まで陸送で空コンテナを引き取り、輸出貨物を詰めた後に再びCYまで陸送して搬入することになります。破損のチェックや修理、洗浄といったコンテナ自体の管理上の理由もあり、コンテナ物流ではこのように輸入と輸出の間で一度CYを経由・往復する流れが一般的でした。

しかし、空コンテナのまま内陸と港湾を往復するのは極めて非効率的です。近年の物流効率化の流れや、コスト削減への要請の中で着目されたのがCRU、すなわち輸入で使用したコンテナをCYに戻さず、そのまま輸出荷主の拠点へ持ち込むという取り組みです。

CRUには効率やコスト以外にもさまざまなメリットが期待されており、その中の一つが環境対策です。CRUによりCY~内陸間の無駄な往復輸送がなくなることは環境負荷の低減に繋がるとともに、港湾周辺の渋滞緩和への寄与も期待できます。

以前、この「ろじたす」でも取り上げましたが、トラック輸送の現場ではドライバー不足が深刻な問題となっています。CRUにより輸送回数が減らせれば、少ないドライバーで効率よくコンテナを回すことができます。

ここまで聞くと何かメリットだらけのようですが、もちろんCRUにもデメリットはあります。例えば、輸入荷主と別の輸出荷主の輸出入タイミングをマッチングさせることが難しく、内陸部で空コンテナが滞留することが危惧されるとともに、これによりむしろ管理コストが増大するのではないかとの指摘もあります。また、前に積まれていた貨物によっては、汚損や着香のリスクもあります。

現在、こうした問題点を克服するため、国や地方自治体、民間企業などの間でCRUの推進に向けたコンテナ・マッチング・システムの構築が進められています。
荷主への補助金制度などもありますので、皆さんもコスト削減や環境負荷低減に向けた取り組みの一つとして、CRUを検討されてみてはいかがでしょうか?

出典:日本通運株式会社 2014年5月22日付ニュースリリース

http://www.jta.or.jp/rodotaisaku/kyogikai/pdf/Shipper%20recommendation%20system%20Leaflet.pdf


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