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DC→TCへ 発想の転換で製品輸送問題を解決!

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リサーチ&コンサルティングユニット3
ゼネラルマネージャー

白橋 徹也

日通総研ニュースレター ろじたす 第11回ー①(2016年3月22日号)

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【Logistics Report】DC→TCへ 発想の転換で製品輸送問題を解決!

はじめまして、白橋です。製品輸送におけるコンテナ積載効率について、荷主と物流業者が協力して問題解決を目指す小話を今回はご紹介いたします。

設定

【荷主担当者】(以下荷)
海外売上好調の部品メーカーの物流統括。受注から製造・販売まで、社内を仕切れる優れ者の関西人。

【フォワーダー倉庫担当者】(以下フ)
国際一貫輸送を行うフォワーダーに勤める、ごくごく普通の倉庫マン。

問題 -コンテナ積載効率-

荷「香港のセンターから、中身がスカスカのコンテナが1本到着したって連絡が入っとるんやけど。2パレットしか入ってなかったらしいで?」

フ「はい、2パレットだけ積み切れず、別のコンテナに入れましたけど?」

荷「ちょっとは考えや、スカスカのコンテナの運賃どないすんねん!知らんで(まあ、そうは言うても入らんもんは入らんわな…)。仕方ない、ビチっと積む方法考えようや。」

図:現行物流フロー

図:現行物流フロー

解決案 -発想の転換-

荷「できたで、こんなんでどうや?」

  • ① 荷主指示ではなく、倉庫側で輸出対象貨物の絞り込みを行う
  • ② 倉庫を保管型(DC)から通過型(TC)に

荷「まず1つ目。積み切れない貨物は次の船に回すわ。で、次船送りの貨物は現物を見られる倉庫側で決めてや。積載効率見ながらな。」

フ「絶対積まないといけない貨物とかあるんじゃないですか?」

荷「あるけど、キリがないからな。システムで上手いことやるわ。」

フ「倉庫で対象貨物を決めて、承認を受けて、通関書類を自動作成して即通関、という流れですね。」

荷「そや。ただ後回しにした貨物のために、船便の数を増やすわ。で、2つ目、通過型倉庫や。
だから入庫データなし。在庫も持たん。うちは受注生産が多いし、輸出が決まった貨物だけを送り込むわ。
毎日入庫した貨物のバーコードをスキャンしてデータ送信頼むわ。それが受け入れ処理や。
おたくのシステムにはそのスキャンしたデータを入れときや。通関書類の自動作成で使うからな。
で、仕向地ごとに〆までに入った物は、一旦全部船積み対象として、その上で積載効率を見ながら船積対象貨物を決定するねん。」

フ「入ったものは国別に仕分けし、積載効率がベストになったら全部出すだけだから楽そうですね。」

荷「そやろ?受け入れのスキャンと同時に仕分けできる流れを作りや。仕向地間違ったら、しばくで!」

フ「安心して下さい、間違えませんから。」

まとめ

もちろん、この件は諸条件の合致のうえでこういった解決案に至ったわけですが、輸出対象貨物をまず現場主導で選定し、ITの活用により荷主承認~通関書類作業における余計な営業判断等を排除して物を流す、という点は興味深く、一例としてご紹介いたしました。

図:改善物流フロー

図:改善物流フロー


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