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バンコク~ヤンゴンを結ぶ陸のメインルート、新道開通!

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株式会社NX総合研究所

日通総研ニュースレター ろじたす 第7回ー④(2015年11月24日号)

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【Global Report】バンコク~ヤンゴンを結ぶ陸のメインルート、新道開通!

(連載第6回)新興国の物流最前線

連載第3回では「東西回廊のミャンマー部分、タイとの国境の街ミャワディ(Myawaddy)と約60km先のコーカレイを結ぶ山岳ルートの迂回路(ドーナー山迂回路、新道)がまもなく開通」とお伝えしましたが、8月30日に正式開通したとの情報を得たため、現地に赴き実走調査を行ってきました。
おさらいですが、同ルートはタイの首都バンコクと、ミャンマーの最大都市ヤンゴンを結ぶ陸のメインルートです。
しかし、当該区間(旧道)が険しい山岳地帯のため、奇数・偶数日で西行き・東行きの一方通行に規制され、物流の大きなボトルネックとなっていました。

実際に現地に赴いてみると、大幅な改善がみられ、ハードインフラ面での問題はほぼ解消されたと言っていいでしょう。片側3.50~3.75mの一車線、路肩も十分にある道路が完成しており、これまで4時間以上かかっていた区間が、実走調査では約45分で通行することができました(片道、普通車の場合)。

写真 1:旧道と新道の分岐点

写真 1:旧道と新道の分岐点

写真 2:記念碑

写真 2:記念碑

写真1は旧道と新道の分岐点で、右側へ行くと旧道、左側へ行くと新道です。
標識にはどちらもKawkareik(コーカレイ)と書いてあり、初めて来た人にはどっちかわからないのはご愛嬌・・・。タイ語、ミャンマー語、英語の3カ国語で記載された記念碑が建てられています。

分岐点を越えて新道に入ると山道が始まり、カーブが多く、アップダウンもあります。ただし、旧道と違って緩やかになるよう上手く設計されており、危険を感じる箇所は皆無でした。
ガードレールや交通標識(「急カーブあり」、「ローギア使用」など)も適宜設置されています。街灯は設置されていませんが、夜間の走行も十分可能です。(写真3)

写真 3:新道走行時の様子

写真 3:新道走行時の様子

「めでたし、めでたし」と言いたいところですが、ひとつだけ問題が残っていました。新道が開通したためか、国境の橋とミャンマー側の輸入ポイント、ミャワディトレードゾーン(MTZ)では、土曜日の午後なのに大型トラックが長蛇の列をなしていました。
地元の方に聞くと、やはりタイからミャンマーへ輸入される貨物が急増した模様です。

現在国境にかかる橋はひとつしかなく(写真5参照)、旅客車、貨物車が片側1車線の橋を入り乱れている状況。
しかも、中間地点で左車線通行から右車線通行に替わるため、混雑時はカオス状態になっています。ハードインフラ面では、貨物専用の第2橋建設が次の課題でしょう。
8月30日の新道開通セレモニー時に両国高官が来た際、第2橋に関しても日本で言う“鍬入れ”の様な行事を行ったそうなので、あと1~2年で完成するのではないかと期待しています。

写真 4:コーカレイ側 旧道との合流地点

写真 4:コーカレイ側 旧道との合流地点

写真 5:国境の橋が大渋滞

写真 5:国境の橋が大渋滞


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