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働き方改革! テレワークでも「じょぶたん」でムリ・ムダを省く!

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シニア・コンサルタント

福井 康雅

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2019年4月に働き方改革関連法案の一部が施行されてから「残業時間の短縮」「労働生産性の向上」を目的に積極的に働き方改革に取り組む会社が増えてきました。働き方改革を実施するに際して従業員が「ムリとムダがない働き方ができているかどうか」という現状把握は大変重要です。しかし2020年10月の現時点においてコロナ禍によるテレワークの推進が行なわれる中、従業員の勤務実態の把握はますます難しくなっているのではないでしょうか?「テレワークで仕事とプライベートの境目があいまいになった」「部下の仕事の進捗がわかりにくくなった」という意見をよく聞きます。今回はスマートフォンを使って簡単に従業員の勤務実態を把握できるIoTツール「じょぶたん」について説明します。

じょぶたんとは?

「じょぶたん」の開発経緯についてお話します。私共は物流コンサルティングの会社ですが、お客様から物流業務改善のコンサルティング依頼を受けた際に現状把握のために最初にする作業のひとつとしてワークサンプリングという作業があります。
ワークサンプリングは物流現場の中にストップウォッチを持って入って、誰がどんな作業をどれぐらいの時間やっているのかを計測しながら紙に書き写し、紙に記載された情報を後でパソコン入力をして集計をするという作業です。皆様も想像できるかと思いますが、物流現場では倉庫の作業者は勤務時間中に様々な場所に移動しており、中にはフォークリフトで移動する人もいます。そういった方々の動きを目視で追って記録するのは大変なので、何かいい方法はないだろうか?と考えてスマートフォンを使って作業時間を簡単に計測するツール「ろじたん」というサービスを開発しました。「ろじたん」の名前の由来は「ロジスティクスを探求する」です。
「ろじたん」は2015年10月のサービス開始以来、お陰様でたくさんのお客様からご評価を頂き、2020年3月末までに350以上の拠点に導入をさせて頂きました。「ろじたん」は私共が当初想定していた物流現場だけではなく総務部、人事部、経理部といった管理間接部門、工場、建設現場などでも多くご利用を頂いており、そういった場所で「ろじたん」を導入させて頂く際にお客様から「どうしてろじたんって名前なのですか?」と聞かれることがあり、物流現場以外の利用ニーズに応えた別の名前のサービスを作った方がいいのではないかと考えて、「ろじたん」と同じの機能を持つ「じょぶたん」(JOBを探求する)というサービスを作りました。
そういった経緯で開発されたサービスなので「じょぶたん」は2020年10月から開始したサービスではありますが、同じ機能を持つ「ろじたん」としてはこの5年間の間に多くの導入実績があります。導入事例の一部を後ほど紹介します。

じょぶたんのコンセプトと概要

じょぶたんは「簡単に、すぐに、低コストで仕事現場の見える化と改善活動をサポートする」というコンセプトで作られたツールで、WEBとスマートフォンを連携させることによって3つの簡単を実現しています。この3つの簡単を順番に説明していきます。まずは「準備がかんたん」です。

計測したい作業項目は管理者の方がWEBサイト上で簡単に作成して頂くことができます。じょぶたんは部署ごとのテンプレート(人事部、総務部、経理部、営業部、システム部、購買部、生産管理部など)を15種類用意しています。管理者の方は計測対象の部署のテンプレートを選択して、テンプレートにある作業項目の名前を少し変えたり、いらないものは削除したり、ない項目を追加したりして簡単に独自の作業項目を作って頂くことができます。WEBサイト上で管理者の方が設定した情報は従業員の方々が利用するスマートフォンで「自動設定」というボタンを押すことにより自動的に反映されますので、スマートフォン側で細かい設定をして頂く必要はありません。必要な機材であるスマートフォン、充電器、Wi-Fi端末などはすべてレンタルでお貸出しします。初期投資は不要です。

2番目は「計測がかんたん」です。こちらは「じょぶたん」の元になっている「ろじたん」でも一番ご評価を頂いている点です。例えば15分という時間間隔を設定すると、15分に1回、スマーフォンのバイブレーターが振動して通知音を鳴らします。その時スマートフォンの画面には作業項目のボタンが表示されているので、従業員の方は今自分がやっている作業項目のボタンを押します。あとは15分に1回、スマートフォンが振動して音が鳴った時だけその時にやっている作業項目のボタンを押していくだけです。1日に8時間~9時間の仕事をしたら、スマートフォンの中には約30~40個の作業履歴が蓄積されます。1日の仕事が終わった後で「送信」というボタンを押してWi-Fi端末を通じて作業履歴をサーバーにアップロードします。アップロードされたデータは管理者の方はすぐにダウンロードをして集計ができる仕組みです。

<図1:じょぶたんの仕組み>

図1:じょぶたんの仕組み

「スマートフォンが振動したり音が鳴ったりしたらボタンを押して下さい」と伝えるだけで、1日何をしていたのかが記録されアップロードも簡単できるのが「じょぶたん」の最大のメリットになります。通知の間隔は1分から60分の間で選択可能です。振動も通知音もなく作業が切り替わるタイミングに自分で作業項目のボタンを押していく「開始指定モード」も用意しています。また特定のボタンを押すと数量やメモを入力できる機能もあります。

3番目は「分析がかんたん」です。ただ時間を計測しただけでは意味はありません。計測したデータを分析して業務改善に導くことが重要です。「じょぶたん」ではデータ分析に必要なエクセルの分析ツールを提供します。WEBサイトからダウンロードしたCSVファイルを分析ツールに読み込むだけで15種類の表やグラフが入った一括レポート(L Reports)を自動生成し、日別・施設別・スタッフ別の詳細分析ができる23種類の個別レポートが作成できます。様々な表やグラフは現状の課題を洗い出し、改善の方策を立てるためのデータ分析をサポートします。個別レポートでは日報も作成できるので「じょぶたん」の導入で手書きの日報は不要になります。

<図2:分析ツールで作成する表やグラフの一部>

図2:分析ツールで作成する表やグラフの一部

導入事例 管理職のマネジメント比率

大手製造業の経営層からの依頼で管理職の方々がどれくらい本来のマネジメント業務に専念できているのかを調査した結果を紹介します。部下5名の課長と部下3名の課長がいる2つの部署での課長と部下の計測結果がこちらのグラフになります。

<図3:管理職の時間計測>

図3:管理職の時間計測

管理職のA課長、F課長のマネジメント比率は16%、オペレーション比率が79%という計測結果が出て、管理職は日々のオペレーションに追われて本来のマネジメント業務ができていない、プレイングマネージャー化していたという実態があきらかになりました。また残業時間についても興味深い結果が出ています。A課長とF課長の残業時間を比較するとF課長の残業時間の方が長いのですが、F課長の部下の残業時間もA課長の部下よりも長いという結果が出ています。つまり上司が遅くまで残っているので部下も早く帰れないという状況も浮き彫りになりました。

この計測結果を踏まえて、この会社の管理職の方は一般のオペレーション業務はできるだけ部下に権限移譲をして、自分はマネジメント業務に専念して、部下のためにも自分は残業はせずにできるだけ早く帰る、そのような改善に取り組まれたと聞いています。

おわりに

冒頭で申し上げた通り、働き方改革を実施する上で「従業員がムリとムダがない働き方ができているかどうか」という現状把握をすることは大変重要です。当社が開発した「じょぶたん」は従業員の勤務実態の把握に適したツールとなっております。この記事の中では紹介できなかったのですが、「じょぶたん」にはワークサンプリングの機能があり、煩わしいワークサンプリングの作業を大幅に効率化できます。「じょぶたん」の元になっている「ろじたん」では既に経理部、人事部などの管理間接部門、工場、建設現場、カスタマーサポートセンターなどでご利用を頂いておりますが、「じょぶたん」のリリースをきっかけにもっと様々な業界でこのサービスをご利用頂けるのではないか、私共はそのように思っております。

(この記事は、2020年10月12日時点の状況をもとに書かれました。)

「じょぶたん」のホームページはこちら

より詳細にご説明したお役立ち資料を下記よりダウンロードしていただけます。
勤務実態把握IoTツール「じょぶたん」

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