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CES2018 で見た最新技術の動向 ①

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日通総研ニュースレター ろじたす 第34回ー②(2018年2月19日号)

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【Global Report】CES2018 で見た最新技術の動向 ①

昨年に引き続き今年も年明けすぐラスベガスに飛び、世界最大級の展示会の一つ「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(以下「CES」)」に参加してきました。前回は出張申請時に「ギャンブルで遊びたいのではないか」とあらぬ疑いを向けられましたが(泣)。

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写真 1:きらびやかなラスベガスのメイン通り

CES は世界最大のコンシューマー向けエレクトロニクス関連商品・サービス・技術の見本市です。タイトルに“コンシューマー(消費者)”が入っておりますが、物流 を含むビジネス・産業用途向けに応用できる技術・製品が満載なので、その技術動向をみるために毎年訪問している次第です。今年の注目技術は、5G(第 5 世代移動通信システム)、 AI(人工知能)、ロボット、自動運転車、センシング技術(例:顔認証)など。AI や自動運転車は昨年から引き続き話題になっていますよね。盛りだくさんなので、今回と次回の 2 回に分けてご紹介します。今回は筆者が特に注目した AR(拡張現実)、VR(仮想現 実)、MR(複合現実)です。

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写真 2:CES 会場のラスベガス・ コンベンションセンター

AR/VR/MR

AR(拡張現実)は「ポケモン GO」が一番分かりやすいと思いますが、現実の景色の上に情報を載せる技術です。AR は元々ビジネス用途から発展したため、物流分野でも倉庫内のピッキング、マテハン機器の操作・メンテナンスなどで活用する動きがあります。VR (仮想現実)はゲームから発展しました。完全にコンピューターグラフィックス(CG) で作られた人工の画面であり、装着すると周りの景色は見えませんので、そのまま歩きまわると大変危険です。主にゲームや教育、製品のデモンストレーションなどで活用されています。CES の各ブースでは「自動運転車に乗車した様子」や「ヘリコプタータクシーに乗って空を飛んで通勤する」など “未来がどうなるか”を説明するために多くの会社が VR のデモを利用していました。筆者も実際に体験し、数年前と比べて格段にリアルに近くなっていると感じました。以前は悪酔い(?)したこともあります。しかし技術が進歩したのか、今回はそのようなことはありませんでした。MR(複合現実)は AR と VR を融合した技術だそうですが、CES では時間が無かったこともあり具体的なデモを見つけられず…、ほとんど見ていないゲームのエリアにあったのかもしれません。

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写真 3:VR でデモ中

まず AR も VR もハードウェアとしての機能が大きく進歩しています。Wi-Fi やブルートゥースなど複数の無線通信機能を搭載し多機能になっているのに、本体自体は小さく軽くなってきています。特に AR は普通のメガネにだいぶ近づいてきました。

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写真 4:Vuzix Blade

写真 4 はアメリカの Vuzix(ビュージックス)社が開発している「Vuzix Blade」という AR メガネで、タッチパッドの他アマゾンの音声コマンド機能であるアレクサ(Alexa)が搭載されています。これで声により指示を出して制御できるだけでなく、アレクサの AI を活用することが可能になっています。数年前に体験した AR メガネと比べて軽く、目が疲れるということもありませんでした。また見栄え(デザイン)という点でもいけるかなと思った製品です。まだ開発段階ですが、販売の際には 1000 ドル程度(約 12 万円)を狙いたいそうです。iPhone X と同じくらいの値段です。広く普及させるにはもうちょい下がって欲しいところですが、デザインはどんどん進化し、価格は低下していくと思いますので期待できます。

CES では展示ブースの他にも新技術を紹介するカンファレンスやセミナーも開催されています。そこでは「近い将来 AR/VR/MR の機器は普通のメガネのような姿になり、今のスマートフォン(スマホ)のように誰でも 1 台、いつも持ち歩き、それ無しではいられない機器になる」と語られていました。まさに我々が今スマホでそうしているように、メガネに色々なアプリを入れて仕事にプライベートに活用することになると。2018 年は AR/VR/MR 向けの各種アプリが爆発的に出てくる年になりそうとのことです。

あるカンファレンスのプレゼンター曰く、「今、皆さんの中にメガネをかけている人もいるけど、そのメガネが提供する“アプリケーション”は焦点を合わせること 1 つだけです。できることが1つだけなんてもったいなくないですか?日差しがまぶしい時はサングラスになり、仕事で必要な時はそこに仕事の情報が出て、ランニングしているときはコースや走った距離が出て、職場から家に帰る際にはゲームで遊ぶか本を読み、注目のサッカーの試合が始まったらそれを観る、というようなことが AR/VR/MR でできるようになりますよ!」

いや~、ホントでしょうか?凄い未来になりそうですね。筆者はあまり読みませんが、漫画の「ドラゴンボール」の“スカウター”や「名探偵コナン」の“犯人追跡メガネ”のような世界がすぐそこに来ているのかもしれません。当社が提供しているサービスの「ろじたん」 は、物流現場に新規デバイスのスマホを持ち込むという新風を吹かせたと自負しておりますが、近い将来倉庫に入る際にはヘルメット、安全ベストと AR/VR/MR メガネを持つのが当たり前になるのかもしれません。

おまけ

今回、日本からラスベガスへはロサンゼルスを経由して行きました。ロサンゼルスの空港で乗継便を待っていたら何とこんな飛行機を発見!

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写真 5:名言が書かれた機体

「Stay hungry, stay foolish」とは、アップルの創設者スティーブ・ジョブズが 2005 年にスタンフォード大学の卒業式辞で述べた言葉。直訳は「ハングリーであれ、バカであれ」ですが、「貪欲に、愚直に」という意味だそうです。バージンアメリカ航空、やりますね!

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