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IoTワールド・アジア・カンファレンスに参加

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NX総研編集部

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日通総研ニュースレター ろじたす 第28回ー③(2017年8月21日号)

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【Global Report】IoTワールド・アジア・カンファレンスに参加

7月の第一週、シンガポールで「IoTワールド・アジア」というカンファレンスが開催され、当社も参加して参りましたので簡単にご報告いたします。

今回取り上げるIoTは、“Internet” of Thingsではなく“Industry” of Thingsの方で、工場やプラントなど産業分野で利用されるIoTサービスが主な議題です。主催者から「今後ロジスティクスも取り入れて行きたいので、是非参加して意見をいただきたい」と要望されたので出席することにしました、参加費をタダにはしてくれませんでしたが。ちなみに会場は、船の形をした屋根にプールがあり、某携帯電話会社のCMで有名になったマリーナ・ベイ・サンズ(写真1)です。嗚呼、プライベートで来たかった…。

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写真1:マリーナ・ベイ・サンズ外景

IoTの波がアジアにも

筆者は最近2~3年、物流業界に大きな変化をもたらす最先端技術を調査するため、欧州と北米を頻繁に訪れています。ベタな物流の仕事では何度も訪れているのですが、このトピックでアジアを訪れたのは初めてです。会場では現地アジア系の方と情報交換をし、IoTやAI(人工知能)の活用はアジアでも非常に大きなトレンドとなっていることが分かりました。欧米企業のアジア現地法人はもちろんのこと、シンガポールや中国本土の企業もこれらのイノベーション技術や活用例を聞き、自社の効率化などに展開することに強い関心を示していました。

カンファレンスではIoTやAIを活用の成功例が次々と紹介されていました。これまで欧米での取材では、プラントや航空機エンジンなど「重工業」での活用例が多く、その理由は重工業では”数%”の改善が”数億円規模”の利益をもたらすからです。よって新技術へ投資するインセンティブは高いのは理解できます。ところが今カンファレンスでは重工業ではない例も紹介され出しており、製品の開発期間が18ヶ月からたった2週間へ大幅に短縮させたバイクメーカー、工場のダウンタイムを大幅に短縮、約2億円のコストを削減したロボットメーカーなどの話がありました。サプライチェーン関連では、インドのアイスクリームチェーンが、商品に無線センサーを取り付け、輸送中も含めて温度管理を行い、結果としてロスを減らしROI(投資収益率)が5倍になった例が紹介されました。

3PLによるプレゼン

本カンファレンスでは、欧米系3PL企業によるプレゼンも行われていました。内容自体は弊社がここ2~3年の取材で得ている情報の範囲内でしたが、主に①倉庫内の効率化、②輸送の効率化、③輸送(ラストマイル配送)、の分野でどんどん実験を進めていることが印象的でした。欧米系3PLは、IT企業も含めた外部のパートナーと共同で実験を進めていく(自前主義ではない)点や、“失敗がイノベーションをさらに加速させる”と考え、スピーディーに実験を重ねて経験を積んでいる点が強みと言えるでしょう。

本カンファレンスでは日本からの発表者も複数いましたが、皆さん大学の研究者か製造業の方々。近い将来、日系物流関連企業の方々からもこのようなカンファレンスの舞台で、IoTやAIの実験例や成功例の発表を聞きたいものです。

写真2:カンファレンス会場

写真2:カンファレンス会場

写真3:ネットワーキング(自由交流)エリア

写真3:ネットワーキング(自由交流)エリア

世界のIoT化動向とロジスティクス

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