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倉庫作業分析ツール「ろじたん」 近況ご報告

日通総研ニュースレター ろじたす 第11回ー④(2016年3月22日号)

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【Product Development】倉庫作業分析ツール「ろじたん」近況ご報告

「モノのインターネット(InternetofThings=IoT)」技術の発展により、世界は大きく変わりつつあります。
例えば、私の趣味でもあるバスケットボール界では、ボールに重力センサーやバッテリーなどを埋め込み、シュート時のボールの速度や角度、回転数、ボールの軌道を即座に可視化して練習を支援するという、夢のようなサービスが発表されました。物流業界においても、人の動きや保管している製品から情報を取得し、そこから得たデータを解析することで、物流改善・効率化を図るというような、今までにはない視点で物流を動かす時代がすぐそこまで来ています。

IoTとまではいきませんが、当社では、スマートフォンを使って物流倉庫の作業時間を簡単に計測できるツール「ろじたん」を開発し、昨年10月にリリースいたしました。
それから約半年が経過しましたので、今回はその後の状況と新機能をあわせてご紹介させていただきたいと思います。

サービスリリース以降、ありがたいことにお客様から予想以上の反響をいただき、今や導入のために全国を飛び回る毎日です。
導入いただいたお客様からは、「今まで毎日の作業内容を紙に手書きで記録して、さらにそれを手作業で集計していたから、その手間が減って助かったよ」「1日の作業履歴がグラフですぐに見られるから、無駄な時間や問題がありそうなところがひと目で分かっていいね」といった、ご好評をいただいています。

一方で、「ピッキングや検品作業の生産性も測りたいんだよな。作業は紙の指示書で対応しているんだけど、“ろじたん”で作業時間以外に作業実績も計測できない?」といったご意見も多数ありました。
ハンディターミナルを導入していない倉庫では、作業履歴を紙ベースで管理していることが多く、タイムリーな作業実績の把握が非常に困難な状況にあります。

そこで、「これはどうにかしなくては!」と開発したのが、「実績管理アプリ」です。こちらは、先発の「時間計測アプリ」のサブ機能として、作業実績をデータで簡単に取得することができます。
バーコードリーダーとタブレット端末を使い、作業指示書をスキャンすることで、「いつ、誰が、どの作業を実施したか」をデータとして取得することを可能にしました。(「実績管理アプリ」は、来年3月まで無償提供しておりますので、ご興味のある方は是非お試しください。検索はGooglePlayストアから。)

「ろじたん」にはスマートフォンの加速度センサーを活用した、作業別の“歩数”を計測する機能もあります。
これまでも万歩計を用いて計測する方法などがありましたが、歩数が多い/少ないということだけでは、一概に良し悪しの判断ができないのが実態です。「歩数で何が分かるのか?」ということをずっと考えていましたが、「作業時間」「処理量」と合わせて捉えることで「活動と動線長の発見」という答えに辿り着きました。

図:時間×処理量×歩数の関係性

図:時間×処理量×歩数の関係性

図は「ろじたん」から取得したある倉庫での作業時間および処理量、歩数情報を基に作成したものです。同一環境下で計測した場合、作業生産性が高いスタッフは1分あたりの歩数が多く(活動している)、1処理あたりの歩数が少ない(無駄な動きがない)傾向があります。
つまり、高生産性ゾーンから外れている作業スタッフは、例えば「ピッキング作業でモノを探している時間が長い」「必要以上に動線が長く作業が遅れている」可能性がある、といったことがいえます。
このように、歩数という概念を作業と結び付けて指標管理することで、これまで気付かなかった新たな発見があるかもしれません。

今回は「ろじたん」の新機能と、「ろじたん」による新たな指標管理についてご紹介しましたが、これからも皆さんの声に耳を傾けながら、さらなる活用余地を検討しつつ、パワーアップを続けていきたいと思います。


「ろじたん」とは、スマホアプリとWebの連携により、倉庫内の作業時間を計測するツールです。

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