事例9工場から顧客への製品直送化に向けた物流拠点・システムの見直し
お客様の概要と課題
お客様の概要
- 自動制御機器メーカー
- 顧客向け物流の積載効率向上のため16ヶ所に分散している工場から、一度一ヶ所の配送センターに製品を集約し荷合わせを行った上で出荷。
課題
効率的な物流システムを構築したつもりが、逆送の発生やリードタイム増加、固定費の増大等、逆に非効率な面が顕著になってきた。何とか改善できないか。
分析事項と
明らかになった問題点
分析事項
- 仕向地別出荷重量分析(全社 および各工場別)
- 顧客別配送日数 および出荷重量のABC分析
- 横もち移動物量の把握
- 物流コスト分析
- 配送センターの作業システム・保管場所レイアウトの検証
問題点
- 大口ユーザーが立地する数都府県に出荷が極端に集中。
- 出荷量上位10%強(約700社)はほぼ毎日配送。逆に取引先の半数以上(約3000社)は、一ヶ月に一日のみの配送実績。
- 逆送となる輸配送費用が物流コスト総額を押し上げている実態が明確化。
改善策と成果
改善案
- 基本的には、製品を極力工場から顧客に直送する体制に切り替える方向とすることで合意。
- この方向での物流システム具体化に向けて、従来通り配送センターで荷合わせを行う工場、仕向地や顧客を限定するパターンを様々設定し、シミュレーションを繰り返して最適と思われるパターンを提示。
- 配送センター自体の業務には大きな問題はなかったが、大口顧客が集中するエリアに向けて、よりローコストでの配送が可能な地域にある日本通運の倉庫への移転を提案。
成果
- 物流トータルコスト 約12%の削減
- 従来の配送センターからの遠隔地にある工場からの配送所要日数が1日短縮